道幅が狭いとリフォームや外構工事の費用が高くなる
リフォームや外構工事の現場となる住宅の周囲の道路が狭い場合は、追加費用が発生することを知っておきましょう。
住宅リフォームの場合
リフォームの資材はトラックで運び込まれます。しかし、現場周囲の道幅が狭い場合は、大型のトラックが入っていけませんから、別の手段を考えなければなりません。
4トン車や軽トラックに積み替えて運ぶ方法がありますが、当然、輸送効率が悪く、人の手間もかかりますので、その分の費用がかかります。
軽トラックすら入れない場所の場合は、人力で運ぶことになりますので、さらに費用がかかります。
搬入だけでなく、残材等、廃棄物の搬出についても同様です。
例えば、
お風呂のリフォームをするとき、ユニットバスの浴槽はどうやって運び込もう?
キッチンのリフォームをするとき、システムキッチンはどうやって運び込もう?
と考えてみてください。
手間がかかる分だけ、費用はかかってしまうわけです。
重機をつかう大規模工事や、外構工事の場合
地面を掘り返したり、基礎のコンクリートを流す作業を伴う、大規模なリフォームや、外構工事の場合は、重機やミキサー車が現場に入れることが必要です。
道幅が狭いと、これらの大型車両が入れませんので、やはり別の手段を考えることになります。
ショベルカーは小型のものを使ったりしますが、非常に効率が悪くなりますので、掘る工事にかかる工事費が上がります。さらに、小型のショベルカーすら入れない状況の場合、職人が人力で掘ることになりますので、さらに金額が上がってしまいます。(所謂「手堀り」)
また、基礎や土間といった、コンクリートを流す工事についても同様で、ミキサー車から直接流し込むことが出来ない場合は、一輪車で職人が何度も往復して作業することになります。つまり、人力で生コンを運ぶわけです。この場合も、お察しの通り、効率が悪く、手間もかかりますので、工事費が上がります。
現場の道幅が狭い場合は、予算を多めに見ておいて
自分の家の周りの道幅が狭い場合は、ここで紹介したように、どうしても、工事費用が高くなってしまいます。追加金額は業者によってまちまちですが、仕方の無いことですので、予算は多めに見ておきましょう。
タイミングや段取りを工夫すればクリアできる場合も
道幅についてはどうにもなりませんが、土留めや外構工事については、タイミングや段取りを工夫すれば、「重機が入れない」という状況を回避できる場合もあります。
たとえば、土留めや裏庭の工事。
分譲地の新築時によくあるのですが、高低差のある隣地との間に、土留め(土が低い方に流れていかないようにする「よう壁」)を作る場合、隣の家が建つ前でしたら、許可をもらって、重機を入れることが出来ます。
しかし、隣の家が建ってしまってからでは、重機が入りませんので、手堀りになってしまいます。
ですから、この場合は、隣の家が建つ前に着工すれば、余計な出費がおさえられるわけです。
車が入れない急な坂の町
脱線しますが、面白い記事を見つけたので紹介しておきます。
坂の多い、長崎のある町のようすです。非常に急勾配の階段の両脇に住宅が並んでおり、ごみ収集車がはいれません。そこで、ゴミの回収は、人力で、そりをつかって行うそうです。
(作業している方は本当に重労働です。記事を読んでみてください。あたまが下がります。)
このような地域での工事は、トラックでの資材配送や廃材の搬出、重機を使いたい工事、いずれも出来ませんから、相当大変ですね。