予算めいっぱいでのリフォームが失敗する3つの理由
リフォームをするときは、予算めいっぱいで費用をかけることは決してしてはいけません。
これは新築と大きく異なる点です。
もちろん、新築するときも余裕は見ておきたいことには変わりありませんが、リフォームの場合は少々違った事情があります。これからリフォームをしようと検討中のあなたは、是非知っておいてください。
予算めいっぱいで費用をかけてはいけない理由は、大きく分けて次の3つです。
1) 蓋を開けてみなければわからない。追加工事の予算確保が必要。
すべてを新品で作っていく新築と違い、リフォームは今ある住宅に手を加えていくものですから、工事を進めていくと思わぬ追加工事が必要になる可能性はゼロにはなりません。
キッチンを例に考えて見ましょう。今ある流し台を撤去し、スペースにピッタリのシステムキッチンを設置するだけというリフォームを依頼したとします。
すべてが予定通り進むのであれば、見積もりの通りの額で済みますから、特に予算めいっぱいでも問題ないように思えます。
しかし、いざ流し台を撤去したり、必要な壁や床の解体をしてみたら、土台部分が腐っていたりして交換が必要になったりすることは良くあることです。
つまり、「蓋を開けてみなくてはわからない」のです。
これが、すべて新品で作る新築とは違うところですね。
まじめな職人や業者は、当然、見積もり段階で「壁や床の年数と状態を見ると、土台が痛んでいそうな感じがします。その場合は追加工事が必要となり、費用が別途かかります」と教えてくれますが、それでも蓋を開けてみて初めて発見する不具合があるかもしれません。これは仕方が無いってことはご理解頂けるでしょう。
このとき、予算めいっぱいで計画してしまうと、この追加工事の分が支払えなくなってしまいます。
かといって、元に戻してもらうわけにもいきませんから、とても困ったことになってしまいます。
2) 一部分だけ新しくなっていくのを見て、周りも追加で新しくしたくなる
これもすべてが新品の新築と違い、リフォーム特有の事情です。
「私は他の部分が古くても気にしないわ」なんて思っていても、やはり、新しくなった部分と古いままの部分がとなりあっているのを見ると、ここも、さらにあそこも、次々に要望が出てきてしまうものです。
特に、壁紙の張替えでは「やっぱり天井もやって欲しくなっちゃったんだけど、やってもらえる?」といわれることが良くあります。
この点でも、やはり追加したくなってしまう分の予算をとっておきたいですね。
3) リフォームで新しくなった部屋で使う物も買い換えたくなる
これは新築でも同様です。
「家具や家電は手持ちのものを使う」と決めていたはずが、いざ新しい部屋を見ると、やはり家具や家電も相応に新しい物に買い換えたくなってしまうのが人間と言うもの。
この辺の”買い替え分”の予算もとっておかないと、欲しいものが出てきても買えずに、つらい思いをすることになります。そんなことが気になると、せっかくリフォームで新しくしたことを素直に喜べなくなってしまいます。
アドバイス
ではどうしたら良いのか?をアドバイスしておきます。
『十分余裕をみた予算でリフォームを計画する』ことは勿論ですが、見積もり時に下記のポイントを押さえておくことが必要です。
・蓋をあけてみて発覚するかもしれない追加工事の予想金額も別途見積もってもらう
・細かい項目わけで見積もりを出してもらい、その中から、あなたの優先順位で施工する工事を選ぶ
・何バージョンかの見積もり(全部やったとき、最低限の項目のみをやったとき、、、など)を作ってもらっておく
といったところでしょうか。
予算をとっておきたい理由とアドバイスのまとめ
- 蓋をあけてわかり、追加工事が必要となることがある
- 新しくなった部分をみると周りも追加で新しくしたくなる
- 部屋が新しくなると、家具や家電も新調したくなる
- 見積もり段階で追加工事の可能性も見積もってもらっておく
- 家具家電を新調したくなったときの予算を別途確保しておく
くりかえしますが、リフォーム計画の際には、予算をめいっぱいで費用をかけないことを忘れないで下さい。